ROM抽出について
おことわり
私的利用を目的とし、法律に抵触しない手法で抽出を行っています。
既存のCD-ROMやROMカセットからのイメージ作成(バックアップ)と同様に
配信されたソフトウェアからエミュレーター用のROMイメージを抽出する
または復刻販売されたミニハードからROMイメージを入手する手法です。
難読化の解除はありますが、高度な暗号化の解除は行っていないため
問題がないものとして行っています。
判例がないこともあり、法的なリスクを完全に否定できる物ではありません
行う際には個々人の自己責任の元に行うようにしてください
また配信プラットフォームや配信会社の利用規約に反する可能性があります
全て自己責任の上で行ってください。
抽出したROMの公衆への配布は法律違反となります。
参考記事
2012年著作権法改正でどう変わる? DVDリッピング規制Q&A編
フローチャート形式で記載があります
SteamDRMは実行ファイルへ不正起動の防止目的で
実行ファイルにはDRMが付与されますが(解除したらアウト)
データは別のプロテクトを併用しない限りDRMは掛かっていません
GOGはDRMフリーを公言してるので問題なし
技術的保護手段(技術的プロテクト)について
PDF注意、平成 18 年度著作権委員会 第一部会 岩﨑博孝氏
いわゆるコピー・コントロールの解釈。
仮に,プロテクト手段が著作権法上の「技術的保護
技術的保護手段(技術的プロテクト)について
手段」に該当しない場合には,30 条 1 項 2 号の例外
規定に該当せず,「著作権法上は」,私的使用の範囲内
で自由に複製することが可能ということになる。
平成 18 年度著作権委員会 第一部会 岩﨑博孝氏
このPDFを読んでいただくとわかりますが
技術的保護手段として法的に認められるのは、かなり面倒です。
東京弁護士会所属 小倉秀夫氏のサイトより
1998年の記事ですが、5使用機器の自由化 あたりは参考になるかなと
Steamの利用権問題
Steamにおける購入は、利用権を付与するものであり
所有権でないためROMの抽出は問題があるのでは?と言う話
実のところGOGも同じなんですが。
なおAmazon Prime Gamingは配布と表現していて
所有権か利用権か明示されていません。
しかしPrime会員から退会しても
受け取ったゲームはそのまま遊べます。
大手電子書籍が、読むための利用権を販売しているに過ぎず
じっさいには、本の所有権がユーザーには存在しないというのと同じことかと。
第63条第1項の「許諾」は,契約の他に単独行為によっても可能であると解されている。従って,第62条第2項でいう「許諾に係る利用方法及び条件」を著作権者が単独行為で決められることに限定し,著作権者が差止請求権を行使しない範囲のみが第63条第2項の「許諾に係る利用方法及び条件」であり,これ以外は単なる債務不履行の問題であると考えても不自然ではない。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/013/05072901/003-3.htm
しかし,上記(4)1考え方の整理で述べたように,どの立場を支持するかは重要ではなく,実質的な意味は「違反すると著作権侵害になる事項」と「違反しても単なる契約違反にしかならない事項」の峻別である。
第63条2項の問題は,特許法と同様,現時点では直接的に立法的解決を図る必要性に乏しく,契約の解除の効力の問題を含めて,解釈論に任せるべき事項であると考える。
強調部は筆者による物
個別の話でケースバイケース感が溢れる本文でした
概ねどこでも、一般的な利用規約としての禁止行為は記載されていますが
著作権法として明確に峻別されているような条文は見当らないのが現実ですね
日本においては、裁判になって判例出来るまでは明確なことは言えないって感じでしょうか
SEGAの復刻ハードについて
法曹ではないので具体的なことには触れません
リーガルご安全にお願いいたします。
メガドライブミニや同2は
販売商品外での利用を禁じる警告がありますが
いまのところ記事にしたら訴えられたとか
警告を受けたと言う話もないようです。
可能性は低いと思いますが、訴訟リスクが少なからず
生じることは認知しておきましょう。また、海外版GenesisMiniのページ(リンク切れ)ではEULA記載のみで特段日本版のような警告はありませんでした。
ページが更新され、EULAに利用制限する記載が明記されていました
知的財産(ROM)に関する所有権がないことの記述はありました
ただし日本語ページのような記述は見当たりませんでした。
TwitterやGithub、WEBサイトなどで公然と公開された
海外情報がソースでそれらの差し止めなどは出されていないもよう
まぁコレが通るなら、法務にうるさい任天堂がファミコンミニやスーファミミニで真っ先に動いているはずです。たぶん。
おまけ
自分の掲載しているROM抽出情報は、二次情報かそれをまとめた物がほとんどなので
事が問題視されるなら、まずは一次情報がDMCAテイクダウンか訴訟を受けるかと思います
(2023年現在はそのような状況にはありません)
同様にアンチDRMを掲げる電子書籍のDRM解除リポジトリも
なんの対応も取られていないので、海外でも議論の余地があって
微妙なラインなのかなぁ・・・と、海賊行為ではないわけですし。
(日本でDRM解除はNGですのであしからず)
ソフトを正規購入したうえで、手間の掛かる面倒な抽出情報を取り締まるなら
海外で公然とばら撒かれてる違法なROMイメージを何とかするほうが先でしょう。
全ては自己責任で行っていただくようお願いいたします。
くどいようですが、抽出したROMを公然と公衆に配布したら
著作権法違反になります。ダメゼッタイ。